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茅バイト in 神戸市北区藍那 [古民家]

院生の榎本です。

またまた報告が大変遅くなってしまい恐縮なのですが,
神戸市にて茅葺き職人さんのお手伝いをしてきました。
時期は,12月17日~22日の一週間でした。

茅葺き民家がある場所は,国営明石公園の藍那地区,
これから公園の再整備が行われている工事現場です。
この民家は,近くから移築されてきたもので,
全国的に見てもかなり大きな茅葺き民家とのお話でした。


↑これから屋根に茅を葺く作業(葺き上げ)が行われる茅葺き民家

お手伝いのため現地に到着したのはまだ着工間もない頃で,
屋根は骨組みがほとんど丸見えの状態でした。
ここに,まずはヨシが葺かれていきます。


↑一番下にはヨシが葺かれます

ここで,簡単に茅について説明しておこうと思います。
茅葺き民家に使われる「茅」とは,屋根材料として使われる植物の総称で,
ススキ,ヨシ,イネ,ムギなどのほか,地域によってはササが使われます。

ヨシを葺いたあとは,イネわらを使って屋根の勾配を作ります。
そして,上から半分に切ったススキの穂先側,更に長いままのススキと葺いていき,
屋根に十分な勾配を作ることができます。この角度が屋根全体の角度になります。
この作業を,「軒付け」と言います。


↑イネわらは株が太く穂先が細いので,屋根の勾配に変化をつけるのに便利です

この先は,三種類の長さに切り揃えたヨシを中,短,長の順に葺いていきます。
この時,下端が揃うようにして乗せていきます。
お手伝いのメインは,この切り揃える作業と作業場所までの搬送作業でした。


↑写真では分かりにくいですが,中,短,長の順に置かれたところです


↑職人さんから大量に発注が入ると,切り揃え作業の現場はパニックになります

茅葺きの屋根は,上に上に材料を乗せていくことで屋根の厚みを作っていくので,
上にある材料の重みで下の材料が跳ね上がり,屋根の勾配が変わってしまいます。
このような事態を防ぐために,勾配を一定にする工夫が必要です。

そのため,ある程度茅が葺かれるたびに,茅に対して垂直に竹を置いて茅を押さえます。
この時,屋根裏にある柱や構造に藁縄や針金を掛けて表側で締めるのですが,
屋根が厚くなると,手だけでは裏側まで藁縄や針金を通すことができません。
そのため,「針受け」という作業を手伝うことになります。


↑職人さんが,表側から「針」というミシン針のような道具で針金を屋根に刺します


↑柱にかかった針金を,針先に戻して表側に引き戻します


↑最後に,押さえ竹をしっかり踏み固めて針金で固定します

押さえ竹を踏む作業は,屋根が揺れて民家が壊れるかと思うほどでした。
屋根の出来を決めてしまう大事な作業だということですね。

お手伝いはあっという間の一週間でしたが,貴重な体験ができて満足です。
作業は2月の初旬まで続くとのことですので,もう一度現場を訪れたいと思います。
体力勝負の激しい労働ではありましたが,茅が持つ温かさ,力強さに触れ,
ますます茅葺き民家への憧れを強くした一週間でした。


↑お手伝いをさせて頂いた作業現場の夜景


書き込み:榎本


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